放射線治療科・健康コラム|前立腺癌への放射線治療(IMRT)について

病院のお話・健康コラム

当院で行っている転移のない前立腺癌のIMRTについて

放射線治療科

 

目的は、癌の根治です。

方法は、体外からX線を照射します。痛くも熱くもありません。1日1回前立腺に照射します。土日祝日以外の毎日照射します。治療室に入ってから出てくるまで約15分です。照射回数は28回か38回です。28回の場合は1回2.5グレイ、38回の場合は2グレイ照射します。治療効果、副作用は同等です。

前立腺の位置は、膀胱内の尿量や直腸内の便量や空気量によって変わります。そこで照射前に前処置(後述します)を行い、その後治療器でCT撮影を行い、その日の前立腺位置に合わせ直して照射します。前立腺に絞って精密に照射するため力を抜いて、じっとしていてください。

 

前処置とは

精密な治療を行うため、毎回できるだけ条件を同じにします。具体的には、直腸におならや便がたまっていれば出していただきます。腸管が照射範囲に近づかないように膀胱に尿をためます。

①坐薬を入れておならや便を出す。

坐薬を入れるタイミングは看護師から説明致します。

②お茶などを350ccほど飲んで頂きます。

一般的には坐薬を入れる頃から飲み始めますが、個人差もあるため調整致します。

前処置は治療計画時と毎回治療時に行います。

坐薬は放射線治療医から処方されますので、照射時に持参してください。

 

副作用について

放射線治療の副作用には、急性(治療開始してから2〜3週後に起こる)と遅発性(治療終了後、1年から数年後に起こる)があります。

●尿路系

急性の副作用は、頻尿、残尿感、尿の勢いが落ちることです。症状が目立つ場合やもともと頻尿がある場合は、尿を出しやすくする薬を併用するかもしれません。これらの急性の副作用は、治療終了数週で元に戻ります。

遅発性の副作用は、肉眼的血尿がまれにあります。

●消化器系

急性の副作用はないと考えていますが、もともと痔のある方は前処置の座薬を毎日入れる刺激で排便時痛がでるかもしれません。座薬を入れる時に薬の先を濡らしたり、ゼリーを塗ったりすることで軽減できると思います。

遅発性の副作用は、1年後くらいに照射部の直腸から出血することがあるかもしれません。当科で行った前立腺癌のIMRTで、これまで出血された患者さんは認めておりませんが、可能性はゼロにはなりません。

下にIMRTの線量分布を提示します。
(線量分布とは:放射線治療の設計図です。前立腺に集中的に照射しつつ、直腸線量は低下しています)

 

放射線治療科では、前立腺切除後のPSA再発、リンパ節転移のある前立腺癌や骨転移など遠隔転移のある方の治療を行っております。

ご不明なことや興味のある方は泌尿器科担当医と相談後に放射線治療科を受診してください。

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