脳神経外科・健康コラム|脊椎変性疾患

病院のお話・健康コラム

脊椎変性疾患

脳神経外科

 

当院脳神経外科では、2021年4月より玉瀬医師が赴任し非常勤の島医師とともに日本脊髄外科学会認定医2名体制となりました。脳神経外科は顕微鏡を用いる繊細な手技が特徴です。脊椎変性疾患に対する治療の詳細は動画でも紹介しています。気になる症状がありましたら脳神経外科外来でご相談ください。

しびれ・痛みの原因は、脳の病気、脊椎脊髄の病気、手根管症候群などの末梢神経障害、末梢の血流障害などさまざまなものがありますが、最も多いのは脊椎変性疾患です。脊髄は背骨、椎間板、靭帯に囲まれて存在しています。これらは背骨の動きや脊髄の保護のために非常に重要ですが、加齢や生活習慣により変性が進むと神経が圧迫されるようになります。2足歩行の人類の生活スタイルでは特に頚椎・腰椎に変性が生じやすく脊椎変性疾患は人類の宿命ともいえるものです。

・頚椎変性疾患(頚椎椎間板ヘルニア、変形性頚椎症)

椎間板ヘルニアは椎間板が脱出し神経が圧迫される状態です。変形性頚椎症は椎体の並びが崩れたり、骨の変形や靭帯肥厚が生じることで神経が圧迫される状態です。症状は脊髄症と神経根症に分けられます。脊髄症は脊髄が圧迫されるもので、上肢の巧緻運動障害(箸が使えない、文字が書けない、ボタンのかけ外しができないなど)や四肢のしびれ、歩行障害、排尿排便障害などが生じます。神経根症は脊髄から分かれて外側に向かう神経根が圧迫されるもので、片手のしびれ・痛み、筋力低下が生じます。【治療】麻痺が高度であったり排尿排便障害がみられる場合は早めの手術が必要になることもありますが、しびれ・痛みに対してはまずは内服などの保存的加療を行います。椎間板ヘルニアの多くが自然経過でヘルニアが縮小し症状が改善することが期待されます。手術は前方からの前方除圧固定術、後方からの拡大椎弓形成術などがあります。患者さんの状態に応じて適切な術式を選択します。

・後縦靭帯骨化症

椎体と脊髄の間に存在し脊柱管内を縦走する後縦靭帯が骨化することで脊柱管が狭窄する疾患です。東アジアでの発症が多く、原因ははっきりしていませんが、遺伝、糖尿病、カルシウム代謝異常などが関与していると考えられています。頚椎での発生が多く難病に指定されています。【治療】後方からの拡大椎弓形成術を選択することが多いですが、骨化病変が大きく後方除圧でも脊髄圧迫が解除されないケースや頚椎アライメントが異常なケース(後弯変形など)では前方からの除圧固定術も行います。

・腰椎変性疾患(腰部脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニア、腰椎変性すべり症など)

腰部脊柱管狭窄症は骨の変形、椎間板膨隆、黄色靭帯肥厚などで脊柱管が狭くなる状態で、正中部が圧迫される馬尾型と外側の神経根が圧迫される神経根型に分けられます。馬尾型では両足先中心のしびれ・痛みが多く、進行すると筋力低下や陰部のしびれ、排尿排便障害が生じます。神経根型ではお尻の付け根から足にかけてしびれ・痛みが生じることが多いです(痛む部位はそれぞれ異なります)。どちらも歩行時に症状が強くなる「間歇性跛行」が特徴で、腰痛は比較的少ないとされています。腰椎椎間板ヘルニアは比較的急な経過で椎間板が脱出し神経を圧迫するもので、腰痛や片足のしびれ・痛みが生じます。腰椎すべり症は腰椎のずれがみられる状態で、これも腰部脊柱管狭窄症の原因となります。【治療】頚椎と同様にまずは保存的に加療し症状が強い場合に手術を行います。腰部脊柱管狭窄症に対しては当科では棘突起縦割法を用いた後方除圧術を行っています。後方の骨の突起である棘突起を縦割し、手術終了時は棘突起を接着縫合します。この方法を用いることで棘突起に付着する筋肉への侵襲を軽減することが可能となります。深部では斜めの方向に骨削除を行うことで、関節侵襲を最小限に留めています。椎間板ヘルニアなどの片側病変に対しては、片側進入による部分的な骨削除・除圧を選択します。また、神経が脊椎から外に出る部位での狭窄(椎間孔狭窄)に対しては、正中から4㎝程度離れた部位を切開し筒状の開創器を用いる椎間孔部除圧術を行っています。腰椎すべり症などで腰椎の不安定性が強い症例では後方からの椎体固定術を行っています。

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