横浜栄共済病院|横浜栄共済病院のがん診療・サポート体制

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がん診療・サポート体制

手術(外科治療)

がん組織をメスで切除し、根治を目指すもっとも基本的な治療法です。通常は、周囲の組織やリンパ節を含めて切除します。早期がんだけでなく、進行がんでも切除可能な状態であれば手術を選択します。

90年代までのがんにおける手術といえば、大きく切り、たくさんの臓器を取る治療が中心でしたが、近年は技術、機器の進歩に伴い、内視鏡下手術が広く行われるようになりました。
内視鏡下手術は、小さく開けた複数の孔にカメラと手術器具を挿入し、体内を映したモニターを確認しながら行う手術です。身体負担が少なく、当院でも多くの手術で標準化され、良好な治療成績が得られています。
最近では、最新の3D内視鏡システムを導入し、立体画像下での手術が可能となりました。これにより安全性や精度の向上、手術時間の短縮など、患者さんによりやさしい手術が実現できます 。
当院では、内視鏡下手術・内視鏡補助下手術も含め、患者さん個々の症例において確実、かつ安全で最良な方法を選択しております。

内視鏡治療

内視鏡の画像を見ながらカメラの先端に格納された器具でがん組織を切除する治療法で、手術よりも負担が少ないのが特徴です。

近年の内視鏡技術の進歩は目覚ましく、リンパ節転移のない一定の深達度にとどまる早期がんは臓器や大きさに関わらず内視鏡治療のみで根治が期待できるようになりました。
当院でも、消化管(食道・胃・大腸)の早期がん対する内視鏡的粘膜下層 剥離術(ESD)に力をいれています。内視鏡室はリニューアルされ、また、日本で有数の症例数がある病院でESDに携わってきた専門医・指導医が複数在籍し、充実の設備・診療体制となっています。
治療においては“質”を重視し、画像強調観察や色素撒布観察、超音波内視鏡(EUS)を用いて精度の高い術前診断を行い、適切な治療方針決定を心がけています。また、従来は治療困難とされていた部位や病変に対しても、牽引法や切除方法の工夫を積極的に取り入れ、確実な切除と安全性の向上を目指しています。

抗がん薬治療

抗がん薬の投与によってがん細胞を破壊したり、増殖を抑えたりする治療法です。抗がん薬治療は、広範囲に転移しているがんや手術適応外のがんに対する治療だけでなく、術前・術後の補助療法としても行われます。

近年は、新規薬剤の開発、副作用を抑える支持療法の発達により、固形がんに対する抗がん薬治療は外来治療が一般的となりました。
当院では、治療の進化・複雑化に対応し、患者さんがより安心かつ快適に治療が受けられるように、2016年に化学療法室(15床)を新しくしました。リクライニングチェアを設置し、ゆとりある空間作りに配慮しています。
化学療法室には、がん薬物療法の認定薬剤師と認定看護師が在籍し、安全・適切な調製および投与管理等を行っています。

また、副作用ケアに関しては、治療による吐き気や体調不良等の身体症状ケアだけでなく、近年重視されている、外見の変化に対するケア(アピアランスケア)にも対応しています。
爪障害に対しては、フローズングローブによる冷却を実施しています。さらに、脱毛に対しては、頭皮冷却装置(写真/別途費用)を活用し、脱毛量を抑えたり、生え替わりを促進する効果を期待して取り組んでいます。

放射線治療

放射線治療は、がん病巣部に高いエネルギーを持つ放射線を照射してがん細胞を破壊し、がんを消滅させたり小さくしたりする治療法です。

当院では、高精度放射線治療機器(Elekta社製リニアック)を導入し、放射線治療専門医、専門資格を持つ放射線技師を中心とした専門チームによる高品質な放射線治療を提供しています。治療は、臨床各科と密接に連携しながら、個々の患者さんに適した高精度放射線治療を選択します。通常の3次元原体照射(3DCRT)から定位照射(SRT)、強度変調照射(IMRT)が可能です。

2021年5月からは装置を回転しながら強度変調照射を行うVMATが可能になりました。一度固定して多方面から照射するIMRTより照射時間が短縮され、患者さんの負担も少なくなります。

また、当院ではIMRT/VMATやSRTにはもちろん、緩和照射に対しても画像誘導(IGRT:画像情報を用いて位置合わせを行う技術)を行い、副作用を軽減しつつ、より効果的な治療を目指しています。

緩和ケア・がん相談

がんと診断され、治療を進めていく中で、多くの患者さんやご家族はさまざまな不安やつらさに直面します。当院では、専従のがん看護専門看護師が在籍し、また、医師・緩和ケア認定看護師・薬剤師等の多職種による「緩和ケアチーム」が活動しています。

痛みやだるさといった身体的なつらさだけでなく、これからの不安や心配など、心のつらさも軽減し、がん患者さんとご家族のQOL(人生の質・生活の質)の向上を目指した意思決定支援を行っています。また、患者さんひとりひとりに寄り添った最善のサポートのために、チームによるカンファレンスを毎週実施しています。
緩和ケア・がん相談は専用外来も設置されています。入院中に限らずつらさを感じるときにはいつでもサポートを受けることができます。

退院支援・地域連携

入院によるがんの急性期治療が終了したあとは、自宅での在宅療養、地域の療養型病院への転院、介護保険施設への入所等を検討することになります。

当院では入院早期より患者さんを全人的に捉え、退院困難な要因の把握を行い、必要に応じて病棟スタッフが中心となって医療ソーシャルワーカーや退院支援看護師など多職種スタッフと協力しております。そして、「意思決定支援なき退院支援は行わない」ことを礎とし、日々患者さんやご家族の希望に沿った療養環境を共に考えております。
また、院内における多職種連携にとどまらず、関係機関との退院前合同カンファレンスを実施。さらに、近隣地域の訪問看護ステーションと定期的に会議を開催し、施設の垣根を超えた関係性を築きながら、退院前訪問や退院後訪問、専門看護師や認定看護師の同行訪問など、患者さんやご家族が安心安全に過ごしていけるように情報共有しております 。

がんサロン

がん患者さん同士の交流会"がんサロン"を開設しています。自身の体験や不安を語り合ったり、情報交換をする場です。
療養に関する勉強会や楽しいイベント等も開催しています。

※現在は新型コロナのため休止中となっています。再開する際は外来ポスター等でご案内します。

こもれびサロン
対象 がんの治療をしている、今後治療の予定がある方とそのご家族の方
開催 3ヶ月に1回程度
これまでの
活動内容
  • 勉強会(緩和ケア、抗がん薬、口腔ケア、在宅療養、訪問看護、食事の工夫など)
  • 落語会
  • 音楽会 など
プチサロン
対象 乳がんの治療をしている方
開催 不定期
これまでの
活動内容
  • 勉強会(リンパ浮腫、緩和ケア等など)
  • 乳がんフォーラム
  • フランダンス体験
  • 江ノ島散策
  • 食事会
  • プチサロン通信発行 など

がん情報・資料

がんといっても、その種類や進行度によって状態はさまざまです。まずは、必要な検査を受け、担当医とよく話し、患者さんがご自身の状態を正確に把握することが大切です。そして、がんの治療方法や療養方法などの情報を得て、理解することは治療の第一歩となります。
当院では、患者さんがご自身のがんを知るためのサポートとして、がんに関連する資料を設置しています 。

A棟1階 がん情報コーナー
  • 各がんの病態、治療方法等の基本的な資料
  • 仕事との両立のためのお役立ちノートなど

※どなたでもご利用いただけます

B棟2階 化学療法室
  • 化学療法に関連した資料・パンフレット類
  • ウィッグ等の見本展示

※化学療法を受ける方のみご利用いただけます

  • 外来受付

    AM 8:30~AM 11:00

    診療科により、受付時間が異なる場合がございます。
    詳しくは各診療科のご案内でご確認ください。

  • 休診日

    土曜日・日曜日・祝日

    開院記念日(7月15日に一番近い水曜日)・年末年始(12月29日~1月3日)

  • 面会時間

    PM 2:00 ~ PM 8:00